中学生のスマホと勉強|「取り上げる」の前に、試してほしいこと
- 気づくとスマホばかり見ていて、勉強しない
- 取り上げると、ものすごく荒れる
- ルールを決めても、いつの間にか守られていない
こんにちは、徹底管理塾の春日です。スマホの相談は、保護者の方からいただくご相談のなかでも上位に入ります。この記事では、取り上げる前に試してほしいことをお伝えします。
先に結論を言うと、スマホそのものより「勉強する時間が確保できているか」が本質です。
- 取り上げが逆効果になりやすい理由
- 守られるルールと、守られないルールの違い
- スマホを「ごほうび」にする方法
- 家でのルールが機能しないときの選択肢
「取り上げる」が、うまくいかない理由
まず、取り上げるという手段そのものを否定はしません。実際に効果があるご家庭もあります。ただし、次の2つの理由で、うまくいかないことが多いのも事実です。
理由1:勉強するとは限らない
スマホを取り上げても、その時間が勉強に変わるとは限りません。マンガを読む、ぼんやりする、寝る——別のことに使われるだけ、というのはよくある結果です。
スマホは、勉強しない「原因」ではなく「結果」であることがあります。何をやればいいか分からないから、手持ち無沙汰でスマホを見ている。この場合、取り上げても根本は解決しません。
理由2:関係が悪くなり、話ができなくなる
これが一番の問題です。
無理に取り上げると、多くの場合、強い反発が起きます。そして勉強の話そのものができない関係になってしまいます。
そうなると、成績の相談も進路の話もできなくなります。スマホ1台のために、それ以上に大事なものを失うことになりかねません。
勉強のやり方が分からない → 何をやればいいか分からない → 手が止まる → スマホを見る。この順番であることが、実は多いです。この場合、スマホを取り上げても、やり方が分からない状態は変わりません。
守られるルールと、守られないルールの違い
「ルールを決めたのに守られない」というご相談もよくいただきます。守られないルールには、共通した特徴があります。
| 守られないルール | 守られるルール |
|---|---|
| 「勉強中はスマホを見ない」 | 「21時以降はリビングに置く」 |
| 「1日1時間まで」 | 「宿題が終わったら使っていい」 |
| 親が一方的に決めた | 本人と一緒に決めた |
| 破ったときの扱いが曖昧 | 破ったときのルールも決まっている |
抽象的なルールは、守られません
「勉強中は見ない」は、守れているかどうかを誰も判定できません。5秒見るのは勉強中でしょうか。通知を確認するのはどうでしょうか。
判定できるルールにしてください。 「21時以降はリビングの充電器に置く」なら、置いてあるかどうかで一目瞭然です。
「時間で区切る」より「順番で区切る」
「1日1時間」は、実際には測れません。しかも「あと5分」で必ず延びます。
そこでおすすめしているのが、順番で区切る方法です。
> 今日やることが終わったら、スマホを使っていい
こうすると、スマホがごほうびになります。取り上げるのではなく、勉強の後ろに置く。これだけで関係性が変わります。
ただし、この方法には条件があります。「今日やること」が具体的に決まっていることです。
「勉強したら」では判定できません。「数学のワークp12-15が終わったら」であれば、終わったかどうかが明確です。
本人と一緒に決める
一方的に決めたルールは、守る動機がありません。「破ってやろう」という気持ちすら生まれます。
多少甘くても、本人が納得して決めたルールの方が守られます。「何時ならいいと思う?」と聞くところから始めてください。
家でルールが機能しないなら、環境を変える
ここまで試しても、家でのルールがどうしても機能しないご家庭はあります。それは珍しいことではありません。
自分の部屋にはスマホもゲームもベッドもあります。 疲れて帰ってきた中学生に、その環境で自制しろというのは、大人が思う以上に難しいことです。大人でも、家で仕事に集中するのは難しいはずです。
この場合、最も確実なのは家以外に勉強する場所を作ることです。
図書館でも自習室でも構いません。大事なのは、
- 行けば勉強するしかない場所であること
- 行く日が決まっていること
「時間があるときに行きなさい」では、まず行きません。「毎週火曜と木曜は行く」と決まっていれば、行きます。
意志ではなく、環境で解決する。 これがいちばん現実的な方法です。
では、この問題を解決するために「何が」必要なのか
スマホをごほうびにするには、「終わったら使っていい」の"終わった"が明確である必要があります。しかし「勉強する」は終わりがありません。だから、いつまでもダラダラするか、逆に5分で「終わった」ことになります。
日付とページまで決まった計画。終わりが見えていれば、そこまで頑張れます。そしてごほうびが機能します。
「本当に終わったの?」と親が確認する役をやると、それは監視になります。毎回確認すれば関係が悪くなり、確認しなければ「終わった」と言い張られます。この板挟みが、多くのご家庭で起きています。
家庭の外に、進捗を確認する仕組みがあること。第三者が見ていれば、ご家庭は確認役から降りられます。
誘惑を排除した環境を家の中に作るのは、現実的に困難です。スマホを預けても、部屋にはベッドもマンガもあります。そして「自分の部屋で集中しなさい」と言われて集中できる中学生は多くありません。
行けば勉強するしかない場所と、行く日の固定。曜日が決まっていることが決定的に重要です。
スマホの管理アプリは、いくらでもあります。でも「今日はここまでやったら終わり」と決めて、やったかを確認してくれる人は、書店にもアプリストアにも売っていません。
徹底管理塾がやっていること
当塾は、新潟市西区寺尾西で運営している学習塾です。
1週間ごとの学習計画をお渡しします。 「今日はこれをやったら終わり」が明確なので、スマホをごほうびにできます。ダラダラ続きません。
自習に来る日を決めます。 家で集中できないなら、来る日を固定します。「時間があるときに」では来ません。
やったかどうかを、塾が確認します。 ご家庭が確認役をやる必要がなくなります。
毎週、学習レポートをお届けします。 「本当に勉強したの?」と聞かなくても、状況が分かります。
スマホの問題は、勉強する時間が確保できれば、多くの場合そこまで深刻ではなくなります。